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銀歯が口臭の原因になる?

投稿日: 2016年12月11日  | カテゴリ: その他

口臭というと歯周病や舌の汚れなどが直ぐに浮かんで来ると思いますが、銀歯によっても口臭は起こってしまうのです。


◆銀歯が臭う理由

◇銀歯の傷についた汚れ
銀歯の表面は傷がつきやすいのです。そして、傷は銀歯が古くなるほど数が増えていきます。
この傷の中に細菌が付着すると、歯ブラシで少し磨いた程度では落とすことが出来ないことがあります。
このように、こびりついてしまった細菌が臭いの元になっている場合があります。

◇銀歯と歯の境目の汚れ
歯と銀歯の境目というのは、見た目にどれほどぴったり合っているように思っても隙間が存在するのです。
これは、銀歯の製作方法に理由があります。職人さんが手作業で作るため、どれほど腕の良い人でも小さな隙間が出来てしまうのです。そして、この隙間に細菌が溜まると臭いの元になります。

◇銀歯の接着剤が溶け出す
銀歯はセメントと呼ばれる接着剤で、歯とつけられています。しかし、厳密には『接着』しているのではなく『埋めている』だけということになります。銀歯の材質は金属で無機物。歯は有機物。この2つの性質が違う物質を接着させるには、かなりの無理があり、『接着』ではなく「はめ込む」のです。日本建築の、釘を使わないで嵌め込んで建物を作るのと同じ考え方です。接着剤(セメント)はあくまでも補助的な役割です。

そのセメントは、歯や銀歯の方が硬いため、銀歯の下のセメントを壊してしまうことがありますし、セメントは温度変化によっても壊れやすいという性質や、唾液に溶け出しやすいという特徴があります。
これらの問題によって、銀歯と歯の間に隙間が出来ることがあり、そこに汚れや細菌が溜まることで臭いの理由となるのです。

◇銀歯が錆びて変質する
銀歯は金属なので、経年によって錆びたり変質したりするというデメリットがあります。そうなると、銀歯の表面に凹凸が出来てしまいます。その凹凸箇所に細菌が溜まると臭いの元となるのです。



◆銀歯と歯周病、その他の理由で臭いが違う

銀歯が臭うのは、こびりついた汚れが腐敗したからです。
腐敗の臭いや細菌の臭いが混ざりますので、『生ごみの臭い』、『ゆで卵のような臭い』、『膿の臭い』などに例えられることが多いです。

歯周病が臭うのは、歯周ポケットで繁殖する細菌がガスを発生させているからです。
そのため、『腐った肉の臭い』、『くさいオナラや大便の臭い』などに例えられることが多いです。

副鼻腔炎、胃腸障害、呼吸疾患などの病気から口臭が起こっている場合、肉や卵が腐った臭いが、腎臓疾患ならアンモニアの臭いですし、肝臓疾患ならアンモニアや獣の臭いが、糖尿病の場合、果物の腐った臭いがすると言われています。


◆銀歯が2次むし歯 細菌の温床に

銀歯と削った歯の隙間に細菌が溜まることで口臭になることも気になりますが、もっと危惧しているのが、またむし歯を繰り返す(2次むし歯になる)症例がたくさんあることです。最初、小さかったむし歯を治療しますが、数年後に隙間からむし歯になり、また歯を削り、穴がだんだん大きくなり大きな被せ物をする、また何年かたった後にやがて歯を失う患者さんをたくさん診てきました。ですので、当院では、セラミック(歯としっかり接着が可能)による治療をお薦めしています。


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