口内の乾燥は危険です!
口内トラブルのひとつに『ドライマウス』というものがあります。
口腔乾燥症とも呼ばれるもので、名前の通りに口内が乾燥してしまう症状のことなのです。
ドライマウスになっている人の数は近年増加傾向にあると言われていて、今では約800万人にものぼっていると考えられています。自覚症状がない人も少なくないため、予備軍が約3,000万人にもなるとさえ言われているのです。
日本全体の人口を考えると結構な数の人がなっているドライマウスですが、症状としては舌の痛み、口臭といったことが挙げられます。また、口内が乾燥しているということは唾液の分泌量が減少しているということでもあるので、唾液による自浄作用が弱く、虫歯、歯周病のリスクも高まります。
◆口内が乾燥する理由
◇口呼吸
◇薬の副作用(降圧剤、抗うつ剤、鎮痛剤、風邪薬など)
◇精神的緊張、ストレス
◇加齢からの噛む力の衰え(唾液の分泌量が減少する)
◇糖尿病、腎臓などの病気
◇シェーグレン症候群
口内乾燥には、これらの理由が考えられます。
◆シェーグレン症候群について
自己免疫疾患のことで、涙腺、唾液腺といったものが侵されます。
自己免疫疾患になると、免疫反応が自分の身体に対して過剰反応を示してしまうのです。
そのため、正常な組織(細胞)を攻撃してしまうため、自分の身体に障害を起こしてしまいます。
症状としては、唾液が出ない、涙が出ない、目や口が乾くといったものがあります。
現在はシェーグレン症候群の理由は分かっていません。
40~60歳程度の女性が多くかかるため、女性ホルモン、免疫異常、環境、遺伝などが関係しているのではないかと考えられてはいます。
口内の渇きが強くなり、生活の質(QOL)が低下したと自覚した場合は、歯科や耳鼻咽頭科を受診するといいでしょう。
目の渇きが強い場合は眼科へ、関節の痛みや腫れがある場合はリウマチ科や内科を受診するといいと思います。
この時、ドライマウスを疑っていることを医師に伝えましょう。
◆ドライマウスのケアについて
ドライマウスは自覚症状が少ないのが難点ですが、初期症状としては口内の粘つき、乾物が飲み込みづらいといったものがあります。
こういった症状がある場合は、直ぐに日常生活でケアを試みるといいでしょう。
◇口内を清潔に保つ、湿潤させる
保湿剤混合のマウスウォッシュの使用などが有効です。
また、口内乾燥が虫歯や歯周病リスクを高めるため、キシリトール配合、もしくはシュガーレスのガムを噛むことで唾液の分泌を促すのもいいでしょう。
◇ストレスを溜めない
難しいことかもしれませんが、精神的緊張やストレスが唾液の分泌量を減少させます。
ウォーキングや軽い運動をしてリラックスするといいでしょう。
◇マスクをする
就寝時にマスクをつけて寝ることも有効です。
また、室内の湿度にも注意した方がいいと思います。
高齢者の場合は口の周囲の筋肉が加齢で低下していますので、普段からマスクを使用するのもひとつの方法です。
◇食べ物をよく噛む
柔らかいものだけでなく硬いものも食べて、食材も色々なものをバランスよく摂取しましょう。
よく噛むことが唾液の分泌を促すので、お勧めです。
また、レモンや梅干しなど、見るだけで唾液が出るものも上手く活用しましょう。
◇飲酒と喫煙をやめる
飲酒、喫煙も唾液を減らしてしまうので注意が必要です。
生活習慣そのものを見直した方がいいでしょう。
◇唾液分泌マッサージをする
1 うがいで口内を潤します。
2 片方の人差し指か中指に市販の保湿ジェルをつけます。
3 ジェルがついた指で頬の内側をゆっくりと10回程度マッサージします。マッサージの時には空いている方の手で頬の外側を軽く押さえるといいでしょう。
4 反対側の頬も同じようにマッサージします。
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